池袋トシマ・ローレンス　先生ブログ

心が雨漏りする日には


こんにちは、川瀬です。

台風でしたが、おかわりありませんでしょうか？

立ち寄ったとあるお店が雨漏りしたらしく、
天井から滴る雨水をバケツで受けていました。


さて、とある殿方様より頂いた雨のエピソード。

彼は裕福とはいえない家に育ち、
それなりに苦労の伴う青春時代を過ごし、
しかし、金にがっつくでもなく、
貧しさに開き直るでもなく、
平凡に夢を見て、
平凡に現実に焦り、
なんとなく、おだやかな生活をする若者だったそうです。

連日大雨が続いていたある夜、
部屋に聞こえるポト、ポトという音で彼は目を覚ましました。

雨漏りだ。
どこからだろう？

彼は電気をつけようと、
蛍光灯のヒモを引こうとすると、
そのヒモが濡れている。

雨漏りは、蛍光灯のコンセントをつたって
テーブルを濡らしていたのでした。

彼は軽く憂鬱になりました。
下宿の大家に雨漏りの報告をしないとな。
漏電を起こしてもまずいし。

しかし、彼の部屋は、
大家に禁じられた
麻雀卓、
ギターはじめ大量の楽器、
お約束の大量のエロ本、
それらの散乱する、典型的な
若者の部屋でした。

ここに、大家や業者が来るのか。
来たところで補修なんかできるのか？

彼は呆然となって、濡れた部屋を眺め、
どうしたものかと思案しました。

彼は、聖域の崩壊を迎えたのだと思いました。
それはモラトリアムの終わりだとも。

それから彼は、片っ端から物を捨て、
娯楽のなくなった雨に怯える部屋で、
とうとう捨てられなかった少しの本とパソコンとともに過ごしたのだそうです。

もしこれが物語ならば、この後に続くのは、
蛍雪時代ならぬ、雨漏り時代の先の華々しい活躍でしょう。

果たして、その後、彼は、






「あああああああああああああ漏れるぅゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ！！」


おわり


R様、素敵エピソードありがとうございました。
ちょっと脚色して、描かせて頂きました。


( ´∀｀)

川瀬出勤日です！

お手合わせよろしくお願い申し上げます。

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